労災認定率に地域格差!?

たいへんご無沙汰しました。
キャンペーンは終わったのかと、みなさん思われたことでしょう。
忙しさにまぎれておりましたが、やはりキャンペーンは細々とでも続けたい…。
今後もよろしくお願いします。
10月より「ダンダリン 労働基準監督官」というドラマが放送されています。
このドラマ、基本コメディですが、大変よくできていると思います。
もちろん、ドラマですし、原作はマンガですし、現実とは違います。
しかし労働基準法や労働者の権利について、若い方に知っていただけるのではないでしょうか。
就職するにも、働くにも大変厳しい世の中です。
結局は自分を守るのは自分です。
法律は知っているのと知らないのとは大違いです。
自分を守るためにも、知識を身につけることをお勧めします。
ぜひ、ご覧になってください、「ダンダリン」
http://www.ntv.co.jp/dandarin/

今日は先日の労働局要請行動について報告します。
あまりマスコミ報道されませんでしたが、

朝日、毎日新聞などに小さく記事は載りました。
上は2013年10月25日毎日新聞

厚生労働省は毎年6月ごろに
前年度分の脳心臓疾患・精神障害の労災認定状況を公表しています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000034xn0.html

2012年度は新認定基準が施行され、精神障害の労災認定率は39%と
2010年の30.3%から上がりました。
しかし今回、私たちが問題としたのは、
同時に発表されている都道府県別の認定状況です。
それぞれ認定率を計算すると、全国平均の39%を大きく越えた県がある一方、
まったく認定しなかった0%の県もあります。
ある意味、ばらつきがあるのは当たり前のことなのですが、
それが毎年毎年低認定率であるとどうでしょうか。
多くの件数を扱っているにもかかわらず、非常に認定率が低いのはどうでしょうか。
決定件数が少ない県を除いて特に認定率が低いのは、
埼玉県(認定率13%、支給決定件数6件/決定件数45件)、千葉県(22%、9件/41件)、
愛知県(23%、19件/83件)、三重県(0%、0件/14件)、
大阪府(26%、36件/138件)、熊本県(19%、3件/16件)
です。
うち埼玉県は平成23年度も15%の認定率(4件/27件)で決定件数が増えたにも関わらず
認定率が下がり、三重県は2年連続で支給決定件数が0件です。
労働局は「適切に判断している」と返答しました。
しかし、今回の要請で一石を投じることはできたのではないでしょうか。
労働基準監督署で実際に労災の調査を行なう担当者や
精神障害の案件について協議する精神科の専門医師は
このような格差があることは知りません。
まずは自覚していただくことが目的でした。

要請は埼玉、千葉、愛知、三重、大阪の5県で行い
今後も交渉は続けていくつもりです。
ここらで、認定率の底上げにつなげたいと思います。