今日からできること1

パワハラ防止ガイドラインを作成してから、2度新聞記事に取り上げていただきました。
反響は大きく、その度にたくさんの問い合わせがありました。
手に入れて参考にしたい、とおっしゃる方、「実は同じような経験があって…」と話される方、
あるいは、大企業の総務部からの問い合わせ電話もありました。
またシンポジウムにも多くの方が足を運んでくださいました。
その中で、実際にいじめやパワハラの被害にあった当事者たる方々が一番関心を持っているのは、
やはり、いじめやパワハラからどうやって身を守るか、という点だと思います。
根本的な解決は、個人によるいじめか、組織的なパワハラかなどケースによって違い、
一概にこれが良い解決策だと示すことは出来ません。
職場全体での改善や雇用形態の問題など社会的なシステムに問題がある場合については、
我々のような組織や労働組合などが運動して、政府に働きかけていくなどの大きな動きが必要でしょう。
それについては、今後、みなさんと一緒に、キャンペーンの中のいろんな場面で考えていきたいと思います。
ここでは、個人が今すぐに出来ることについて書こうと思います。

すぐに解決するということではなく、自分なりの防衛手段を考えてみましょう。
私たちがアドバイスすることのひとつに、
「職場に誰か1人でいいので味方を作れ」
というのがあります。
なにかのときに、事実を話してくれる方です。
とはいえ、すでにあなたがいじめの標的になっていて、
味方をすればその人までいじめられるという場合もあるでしょう。
その場合は、職場では味方であることを隠していても、
職場を離れれば話を聞いてくれる、そういう人でもいいのです。
あなたがいじめで必要な情報にアクセスできないようにされているとき、
こっそり情報を流してもらうだけでも助かるでしょう。
何かあったときは、お互いが証言しあえる関係になれるとより良いのですが。
いじめが原因でメンタル不調となって労災請求しようとする場合も
いじめの証明が難しく、1人でも証言があればとても助かるでしょう。
労働基準監督署は調査で集めた情報は外部に出さないので、
会社側に知られずに、監督署に証言をしてもらうことも可能です。
だから、こっそりでも、職場に味方を1人持つことは重要です。

さて、ゆったり働こうキャンペーンでは、今後、
こういった実践について話し合えるワークショップも企画しますよ。
とりあえず、「ゆったり」実践に向けて、キャッチコピーやイラストなどを募集中!!
どなたもご参加よろしくお願いします。
http://d.hatena.ne.jp/yokito5656/20110730